アコギから始まり、エレキとベースへ
アコースティックギターを始めてしばらくした頃、ふと、エレキギターにも手を伸ばしてみたくなりました。もっといろんな音に触れてみたくなったのです。
そこで通い始めたのが、muzyxという音楽スクール。アコギはもちろん、エレキやベースも習える場所で、定休日以外なら毎日レッスンが受けられるという自由なスタイルに惹かれました。
どうせなら、できるものは全部やってみよう。そんな気持ちで、アコギだけでなく、エレキ、そしてベースのレッスンにも手を伸ばしました。
エレキはもちろん面白かったのですが、意外にも「これは…」と思ったのがベース。最初は単調でつまらないと思っていたのに、だんだんとその低音のリズム感にハマっていったのです。
気づけば、エレキとベースの両方を新しく購入していました。ヤマハのPACIFICA611HFM TBLと、BB434(Teal Blue)。たまたまですが、ヤマハ縛りになりました。
今では、アコギ・エレキ・ベースと三本柱で練習する日々。なかなか忙しいですが、音楽が身近にある生活は、想像以上に満たされている感覚があります。
エレキもベースも「全部やってみよう」で始まった
アコースティックギターをきっかけに始まった音楽生活ですが、muzyxというスクールに通い出したことで、その世界は一気に広がりました。
muzyxの最大の特徴は、アコギ・エレキ・ベースの三種類をすべて学べることに加えて、定休日以外なら毎日でも通えるという自由度の高さにあります。1日1レッスンという制限はあるものの、「今日はエレキ」「明日はベース」といったように、日替わりで楽器を変えて練習できる環境は、好奇心旺盛な人にとっては理想的とも言えるでしょう。
私も最初はアコギだけを学ぶつもりでした。でも、せっかく習える環境があるのなら、「とりあえず全部やってみよう」という気持ちが芽生えました。何かを始めるときに、慎重になるのも大事ですが、私はあえてその逆を選びました。興味を持ったタイミングで飛び込んでみる。やってみてから考える。それくらいの勢いでも、意外と物事は動き始めるものなのです。
そして結果的に、それぞれの楽器がまったく違う魅力を持っていることに気づくきっかけにもなりました。
ベースの「地味さ」が魅力に変わるまで
正直に言えば、ベースに最初から期待していたわけではありませんでした。エレキと同じように試してみよう、くらいの軽い気持ちでした。実際、最初の頃は単調なルート音を弾くだけで、「これはちょっと退屈かもしれない」と思ったのを覚えています。
けれど、続けていくうちに、ある感覚が芽生えてきました。ドラムと一緒にリズムを刻み、バンド全体の土台を支えるその役割が、じわじわと心地よく感じられるようになってきたのです。低音の振動が体に響く瞬間や、シンプルなフレーズの中に宿る「ノリ」。それはエレキともアコギとも違う、まったく別の快感でした。
思えば、ベースは目立たないことが役割であり、だからこそ重要でもあります。派手なソロはなくても、リズムの芯を守り続ける。そんな一見地味な役割が、実は演奏全体を引き締めるために欠かせない存在であることに気づいたとき、「これは面白いかもしれない」と思えるようになりました。
始める前は気づかなかった魅力。やってみなければわからなかった快感。ベースとの出会いは、そんな発見の連続だったのです。
楽器選びも一つの楽しみ
練習を続けるうちに、自然と「自分の楽器が欲しいな」と思うようになってきました。スクールの備品も悪くはないのですが、やはり自分だけの一本を持つというのは、モチベーションにもつながります。
エレキギターとして選んだのは、ヤマハのPACIFICA611HFM TBL。音のバランスが良く、デザインも気に入りました。あとで知ったのですが、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公と同じモデルらしく、ちょっとした偶然に笑ってしまいました。特に意識していたわけではないのですが、妙な親近感が湧いたのを覚えています。
そしてベースには、同じくヤマハのBB434(Teal Blue)を選びました。こちらも音の太さと、扱いやすさが気に入ったポイントです。結果として、どちらもヤマハ製になりました。狙ったわけではありませんが、自然と「ヤマハ縛り」になっていたのは、自分の好みが表れているのかもしれません。
楽器選びには正解がないからこそ、こうした偶然や直感の働きが、後々の愛着につながっていくのだと思います。「これが自分の音だ」と思える楽器を手にした瞬間、演奏する喜びはさらに深まります。
やってみないとわからない楽しさがある
アコギをきっかけに、エレキ、そしてベースへと手を広げた私の音楽生活は、まさに“好奇心”に導かれたものでした。
最初はすべてに手を出すのは欲張りすぎかな、と思ったこともありました。でも、実際にやってみて感じたのは、それぞれの楽器に異なる楽しさがあるということ。特に、最初は地味だと思っていたベースの魅力に気づけたのは、やってみたからこそ得られた発見でした。
「これが自分に合っているかどうか」は、事前に頭で考えてもわからないことが多いものです。試してみて、少しずつ自分の中でしっくりくる感覚を見つけていく。その過程こそが楽しいのだと思います。
今は、アコギ・エレキ・ベースの三つを行き来しながら練習する毎日。忙しくはありますが、その分だけ生活が豊かになっている実感があります。
