【初心者向け】株は100株じゃなくても買える!1株投資のメリット・デメリットを徹底解説【注意点もあり】

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「株って、なんだかお金持ちの人がやるもの」。そんなイメージを抱いていませんか?

確かに一昔前までは、株式投資を始めるには100株単位での購入が必要で、まとまった資金がなければ手を出しづらいものでした。たとえば株価が1,000円の企業に投資しようとすれば、最低でも10万円が必要だったのです。これでは「気になるけど手が出せない」と感じるのも無理はありません。

でも今は違います。SBI証券や楽天証券などのネット証券を使えば、たった1株からでも投資ができる時代。つまり、1,000円ちょっとの資金で「株主になる」ことが可能になったのです。

この記事では、そんな「1株投資」について、初心者向けにメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。

「とはいえ、少額投資ってちゃんと利益出るの?」「手数料で損するんじゃない?」といった不安にも丁寧にお答えしますので、ぜひ最後まで読んでください。

1. 株式投資=高額の時代は終わった

これまで株式投資は「ある程度まとまったお金が必要」というのが常識でした。というのも、日本の株式市場では「単元株制度」というルールがあり、多くの上場企業の株は100株単位でしか買えないのです。

たとえば、株価が1,200円の銘柄を買おうと思ったら、最低でも12万円(1,200円 × 100株)+手数料が必要。これが投資を始めるうえでの心理的なハードルになっていました。

ところが、近年ではネット証券を中心に「単元未満株」と呼ばれる仕組みが整備され、1株単位から投資が可能になっています。SBI証券の「S株」や、楽天証券の「かぶミニ」などが代表的です。

この制度を活用すれば、たとえば1,200円あれば1株だけ購入できるため、「まずは気になる企業に少しだけ投資してみたい」といった使い方が可能です。

つまり、これまで「高額だから無理」と諦めていた人でも、投資の世界に一歩踏み出せる時代が来たのです。

2. 1株投資の4つのメリット

「お試し投資」としてぴったりの1株投資。ここでは、特に初心者が注目すべき4つのメリットを詳しく紹介します。

少額で始められる

最大のメリットは、何と言っても「少ない資金で始められる」こと。たとえば株価1,000円の銘柄なら、1株あたり1,000円+手数料で投資可能です。

「投資に興味はあるけど、いきなり数十万円はちょっと…」という方でも、ワンコイン感覚で株主デビューができます。

ネット証券の単元未満株サービス(SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ」など)を利用すれば、スマホから数分で取引も完結。初心者でも始めやすい環境が整っています。

リスクを抑えて投資体験ができる

1株という最小単位だからこそ、損失も限定的。仮に株価が下がったとしても、影響は数百〜数千円程度に収まります。

これにより、「損をするのが怖い」「まずは様子を見たい」という不安を抱える方でも、気軽に実践しながら投資感覚を養うことができます。

また、株価チャートの見方、配当の仕組み、注文方法などを実際に学べるため、座学よりもはるかに理解が深まるのも特徴です。

分散投資がしやすい

1株投資なら、限られた予算でも複数銘柄に分散できます。たとえば3万円の予算で、日本航空(9201)、アステラス製薬(4503)、日本軽金属HD(5703)といった企業の株を1株ずつ購入すれば、3社の株主になれます。

このように、業種の異なる企業に少しずつ投資することで、リスクを分散しやすくなります。相場が不安定な時期でも、一部の銘柄が支えになってくれる場合もあり、安定感ある運用の第一歩になります。

配当金が得られる可能性もある

「1株だけじゃ配当はもらえない」と思っていませんか? 実は多くの企業が、1株からでも配当金を支払っています。

たとえば以下のような銘柄では、1株でも実際に配当が出ます。

※内容は執筆当時

  • 日本航空(9201):年間46円(予定配当額)
  • アステラス製薬(4503):年間約79円(予想配当)、利回り約5.7%
  • 日本郵船(9101):利回り約5.2%と高水準
  • 日本軽金属HD(5703):年間80円の配当予定、利回り約4.8%

1株あたりの金額は小さくても、確実に「企業からのリターン」を実感できるのは大きな魅力です。特に高配当銘柄を選べば、少額でも効率的な資産形成の入り口になります。

3. 注意したい1株投資のデメリット

1株投資は手軽で魅力的な仕組みですが、いくつか注意すべきデメリットも存在します。ここでは、特に初心者が見落としがちな3つのポイントを解説します。

手数料の割合が高くなりやすい

1株だけの取引では、手数料の「割合」が高くなりがちです。たとえばSBI証券のS株では、取引金額の0.55%(税込)が手数料としてかかり、最低でも55円が発生します。

たとえば、株価が1,000円の株を1株購入すると、手数料率は実質5.5%。これが100株の取引であれば、手数料率は0.55%で済みます。つまり、少額であればあるほど手数料の相対的な負担が重くなるのです。

手数料は証券会社によって異なるうえ、時期によって変更されることもあるため、投資前に公式サイトで最新情報を確認することが重要です。

株主優待は基本的にもらえない

人気の株主優待は、多くの企業で「100株以上の保有」が条件となっています。たとえば、食品会社の「自社商品詰め合わせ」や、飲食チェーンの「割引券」などは、単元株(通常100株)を持っていないと対象外です。

そのため、「優待目的で株を買いたい」と考えている方にとっては、1株投資では物足りないかもしれません。

ただし一部には「1株でも優待がもらえる」企業も存在しますので、気になる方は企業ごとの条件をチェックしてみましょう。

約定のタイミングに注意

1株投資では、注文がリアルタイムで成立しないケースが多くあります。たとえばSBI証券のS株や楽天証券のかぶミニでは、注文を出しても「翌営業日の始値」で約定する仕組みになっています。

これにより、思った価格で買えなかったり、急な値動きに対応できなかったりする可能性があるため、短期トレードには不向きです。基本的には「中長期で保有する前提」で考えることをおすすめします。

4. こんな人にこそ1株投資はおすすめ

1株投資は、ただ少額で始められるというだけでなく、投資に対する考え方や目的にマッチする人にとっては非常に効果的な手段です。以下のような方には特におすすめできます。

株式投資をまずは体験してみたい初心者

「興味はあるけど、どうやって始めればいいのか分からない」「損をするのが怖い」という初心者にとって、1株投資は投資体験の最適な入口です。少額からスタートでき、仮に損をしても痛手が少ないため、安心して挑戦できます。

また、実際に株主になってみることで、ニュースの見方や企業の業績への関心も高まり、投資リテラシーを自然と養うことができます。

少額でリスクを抑えて投資したい人

「生活資金に余裕がない」「まずはお小遣い程度で試したい」といった方にも、1株投資は非常に向いています。例えば、毎月5,000円を使って異なる銘柄を1株ずつ購入することで、少しずつ投資先を広げながら経験を積むことができます。

この「少額×分散」の組み合わせは、リスクを抑えつつ長期的に資産形成するうえで非常に有効です。

優待より配当や値上がり益を重視したい人

「株主優待は別に興味がない」「実際の利益や成長性に期待したい」という方にも、1株投資は魅力的です。先に紹介したように、アステラス製薬や日本郵船など、高配当を1株から受け取れる企業も存在します。

また、今後の成長が見込まれる企業に少しずつ投資していくことで、将来的に大きなリターンを得られる可能性もあります。

5. 始める前に押さえておくべき注意点

1株投資は初心者にとって魅力的な手段ですが、いくつか事前に確認しておきたい重要なポイントがあります。安心してスタートするために、次の点は必ず押さえておきましょう。

証券会社によって制度や手数料が異なる

1株投資はどの証券会社でも提供されているわけではなく、サービス名や取引条件も異なります。たとえば:※注意:手数料・サービス等は執筆時のものです。実際の手数料等はご自身で最新の情報をご確認下し亜。

  • SBI証券:「S株」…注文は翌営業日の寄付(始値)で約定、手数料は0.55%(最低55円)
  • 楽天証券:「かぶミニ®」…同様に、注文の反映はリアルタイムではなく、指定時間の終値で約定。スプレッド形式で手数料が含まれている。

このように、注文タイミングや手数料体系が異なるため、事前に比較検討することが大切です。特に少額投資では、手数料が利益に与える影響が大きくなるため注意が必要です。

最新の手数料情報を公式サイトで確認する

証券会社の手数料は、キャンペーンや制度改定によって変更されることがあります。過去の情報をもとに判断すると、想定以上のコストがかかる場合も。

1株投資を始める前には、必ず証券会社の公式サイトで最新の手数料情報を確認しましょう。特に「最低手数料がかかるか」「スプレッドに手数料が含まれているか」など、細かなルールも要チェックです。

長期保有前提で考える

1株投資は短期トレードに向かない仕組みであることが多く、基本的には中長期での保有が前提となります。約定タイミングが翌日や指定時刻に固定されているため、「今買って、数分後に売る」ようなスピーディーな取引はできません。

したがって、「コツコツと積み上げていく」「長期的な成長に期待して保有する」といったスタンスで臨むのが適しています。

まとめ:少額から投資家になれる時代、あなたも1株から始めよう

「株はお金持ちがやるもの」という常識は、もはや過去の話です。ネット証券の登場により、たった1株からでも投資が可能になり、誰でも手軽に“株主”の世界に足を踏み入れられる時代がやってきました。

本記事で紹介したように、1株投資には以下のような強みがあります。

  • 数千円から始められる手軽さ
  • リスクを抑えて投資経験を積める
  • 分散投資による安定運用の実現
  • 1株でも得られる配当というリターン

一方で、手数料の割高感や株主優待の非対応、約定のタイミングなど、注意すべき点も存在します。

でも、それらを理解し、自分に合った証券会社と投資スタイルを選べば、1株投資は「投資の第一歩」として極めて有効な手段になります。いきなり100株を目指さなくてもいい。まずは気になる企業に1株だけ投資して、「体験すること」から始めてみましょう。

この最初の一歩が、将来の資産形成への確かな道となります。

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宅建士 AFP サウナ・スパ健康アドバイザー
不動産業とファイナンシャルプランナーの経験を活かし、「暮らしに+αを」をテーマに情報発信しているブログ運営者。 生活に役立つ知識やちょっと得するヒントを、“8つの末広がりの視点”でお届けします。 得意分野は、住まい選び・お金の知恵・副業のヒント・趣味のギターなど。 知識と経験、そして実際に使ってよかったモノやアイデアをリアルな視点でお届け中。 「+α=8(末広がり)」の意味と、 読んだ人の暮らしが少しでも前向きに広がるように、という思いを込めています。
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