相続って何?初心者でもわかる基礎知識まとめ

「相続ってよく聞くけど、実際よくわからない…」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
相続は、家族が亡くなったときに避けては通れない大切な手続きです。知識がないまま進めると、思わぬトラブルや損をしてしまうことも。
この記事では、相続の基本知識を初心者向けにわかりやすく解説します。相続の流れや法定相続人、遺産分割、遺言書について一通り理解できる内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
相続とは?簡単に言うと「財産の引き継ぎ」
相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産や権利・義務を、残された家族(相続人)が引き継ぐことをいいます。
相続の対象になるのは、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も含まれるのが特徴です。
▼相続の対象になる財産の例
プラスの財産(資産)
- 現金・預金
- 不動産(土地・建物)
- 株式・投資信託などの金融資産
- 自動車・貴金属などの動産
マイナスの財産(負債)
- 借金・ローン
- 未払いの税金・医療費など
負債も相続対象になるため、相続放棄などの手続きを検討する必要がある場合もあります。
法定相続人とは?誰が相続できるのかを確認しよう
相続では、法律で「相続人」になれる人が決まっています。これを法定相続人といいます。
法定相続人には優先順位があり、以下のように定められています。
▼法定相続人の順位と範囲
- 第1順位:子ども(直系卑属)
子どもが亡くなっている場合は、その子(孫)が代襲相続します。 - 第2順位:父母(直系尊属)
子どもがいない場合に限り、被相続人の親が相続人になります。 - 第3順位:兄弟姉妹
子も親もいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。甥・姪が代襲相続することもあります。
★配偶者(夫または妻)は常に相続人
上記の順位に関係なく、配偶者は常に相続人になります。
遺産分割とは?財産の分け方を決める方法
遺産分割とは、「誰が何をどれだけ受け取るのか」を決める手続きです。相続人全員の話し合いが必要です。
▼遺産分割の主な方法
- 協議分割:相続人全員の話し合いで決定。最も一般的です。
- 調停分割:家庭裁判所の調停で分割方法を決定。
- 審判分割:裁判所が判断して分割方法を決定。
相続人全員の同意が必要なため、早めの準備がトラブル防止につながります。
遺言書とは?相続をスムーズにする重要な書類
遺言書とは、亡くなった方が「自分の財産をどう分けたいか」を書いた法的文書です。原則としてその内容が相続に優先されます。
▼遺言書の主な種類と特徴
種類 | 特徴 |
---|---|
自筆証書遺言 | 自分で手書き。費用がかからないが、家庭裁判所での検認が必要。 |
公正証書遺言 | 公証役場で作成。安全で検認も不要。 |
秘密証書遺言 | 内容を秘密にできるが、実務上あまり使われない。 |
※2020年からは「自筆証書遺言の保管制度」が法務局でスタートし、より安全に保管できるようになりました。
まとめ|相続は“事前の準備”がカギ
相続は誰にでも起こりうる大切な手続きです。特に近年は、家族構成の多様化や財産の複雑化により、相続トラブルが増えています。
▼今回のまとめ
- 相続とは、財産や負債を引き継ぐこと
- 法定相続人には順位がある。配偶者は常に相続人
- 遺産分割は相続人全員の合意で決まる
- 遺言書があるとスムーズに相続が進む
今のうちから正しい知識を身につけ、必要に応じて専門家に相談しておくことで、家族のトラブルを未然に防ぐことができます。
次回予告
次回の記事では、「相続税の基礎知識」や「相続放棄のポイント」について解説します。お楽しみに!