給与明細の“天引き”って何が引かれてるの?税金・社会保険料をわかりやすく解説

はじめに
毎月の給与明細を見て、「こんなに引かれてる…でも、これ何のため?」と疑問に思ったことはありませんか?
給与から自動的に引かれている「税金」や「社会保険料」は、実は私たちの生活や将来を支える大切な制度です。
この記事では、給与から天引きされている主な項目について、役割や仕組みをわかりやすく解説します!
給与から天引きされる主な項目とは?
会社員の場合、以下のような項目が給与から天引き(=控除)されています。
- 所得税
- 住民税
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 介護保険(40歳以上)
これらは大きく「税金」と「社会保険料」に分けられます。
【税金編】何のために払うの?
◆ 所得税
国に納める税金で、収入が多いほど税率が上がる「累進課税」です。
会社が毎月の給与に応じて概算で天引きして、年末調整で精算されます。
ポイント:
・年末調整で戻ってくることもある
・副業収入がある人は確定申告が必要
◆ 住民税
住んでいる都道府県・市区町村に支払う税金です。
前年の所得に基づいて計算され、6月から翌年5月までの1年間で納めます。
ポイント:
・前年の収入で決まるため、転職や退職直後でも請求される
・特別徴収(給与天引き)と普通徴収(自分で納付)がある
【社会保険編】将来や万が一に備えるためのもの
◆ 健康保険
病気やケガの治療費をカバーしてくれる制度です。医療費が自己負担3割で済むのはこの保険のおかげ。
その他の給付:
・傷病手当金(病気で働けないとき)
・出産育児一時金、出産手当金
◆ 厚生年金保険
老後に受け取る年金の原資となるもの。将来の「老齢年金」だけでなく、「障害年金」「遺族年金」も対象です。
ポイント:
・保険料は会社と労働者で折半
・国民年金より手厚い保障
◆ 雇用保険
失業したときに「失業手当(基本手当)」を受け取れる制度です。さらに、育児・介護休業や職業訓練の支援もあります。
ポイント:
・一定の勤続期間があれば給付が受けられる
・自己都合退職の場合、待機期間がある
◆ 介護保険(40歳以上)
40歳以上の人が対象。将来、要介護状態になったときのサービス利用に備えて支払います。
ポイント:
・第2号被保険者として、自動的に保険料徴収開始
・市町村が運営している
給与明細のチェックポイント
給与明細を見ると、以下のように記載されています:
項目 | 内容例 |
---|---|
総支給額 | 300,000円 |
所得税 | ▲5,000円 |
住民税 | ▲10,000円 |
健康保険 | ▲15,000円 |
厚生年金保険 | ▲27,000円 |
雇用保険 | ▲900円 |
手取り額 | 約242,100円 |
ポイント: 手取り額 = 総支給額 − 各種控除(税金+社会保険料)
おわりに
「給与から引かれているお金」は、決してムダなお金ではなく、自分自身や家族を守るための制度を支える大切な資金です。
少し仕組みを理解することで、将来の備えや生活設計にも役立ちます。
まずは自分の給与明細を見ながら、今回学んだ内容を照らし合わせてみましょう!