お買い得株はこう見つける!初心者が知っておくべき5つの指標と考え方

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「よし、証券口座も開いたし、いよいよ投資デビュー!」——意気込んではみたものの、いざ株を選ぼうとしたとき、「PER?PBR?ROE?なにそれ……」と、専門用語の嵐に戸惑った経験はありませんか?

最近はNISAやつみたて投資の普及で、資産形成を意識し始めた人も増えてきました。でも実際に株式投資を始めると、銘柄選びでつまずく人は少なくありません。「この会社、良さそうだけど本当に買っていいの?」「お得かどうかって、何を見ればわかるの?」——そんな疑問にぶつかるのは、むしろ自然なことです。

でも大丈夫。実は株の「お買い得さ」は、たった5つの指標を知るだけで、ぐっと分かりやすくなります。しかもその指標は、特別な知識がなくても数字を読むだけで理解できるよう設計されています。

「でも、数字って難しそう…」「専門家じゃないと読めないんじゃ?」——そう思うかもしれません。けれど、安心してください。この5つの指標を押さえるだけで、あなたは今日から「数字が読める投資家」になれます。

数字を味方につけると、投資の判断が論理的になり、自信が生まれます。迷ったときは、この記事を読み返して基本に立ち返ってください。それだけで、投資の精度がグッと上がるはずです。

そもそも「お買い得株」ってどういう意味?

株式投資の世界でよく使われる「お買い得株」という言葉。直感的には「今買うと得しそうな株」というイメージかもしれませんが、実際はもっと論理的な意味があります。

「お買い得株」とは、企業の本当の価値——つまり、持っている資産や稼ぐ力に対して、株価が相対的に割安な状態にある銘柄のことを指します。つまり、「本来はもっと高く評価されてもいいのに、いまは安くなっている株」ということです。

たとえば、年間10万円の利益を生み出す自動販売機があったとします。この自販機を10万円で買えるとしたら、利益が1年で元を取れるので「お得だ」と感じるでしょう。逆に、同じ自販機が100万円で売られていたら「高すぎる」と感じますよね。

株もこれと同じです。企業が年間にどれだけ利益を出しているか、どれくらいの資産を持っているかに対して、今の株価がどれくらいかを見比べて「割安かどうか」を判断します。これを数字で読み解くために活用されるのが、「PER」や「PBR」などの指標です。

つまり、「お買い得かどうか」は、感覚や勘ではなく、数字を通して見えてくるもの。指標の意味を知っていれば、「なんとなく良さそう」に頼らず、理論的な判断ができるようになるのです。

まず押さえるべき5つの指標とは?

「この株はお買い得かも?」と感じたとき、感覚だけで判断するのは危険です。そんなときこそ役立つのが、企業の価値や収益力を客観的に示してくれる指標たち。ここでは、初心者でも押さえておきたい5つの代表的な指標をご紹介します。

これらの数字は、企業の成長性・安全性・株主への還元姿勢など、さまざまな側面から「この株は買う価値があるのか?」を判断する材料になります。それぞれの意味や目安を知っておくだけで、株選びの精度がぐっと高まります。


PER(株価収益率)― 利益に対して株価は高い?安い?

PER(Price Earnings Ratio)は、「株価が1株あたりの利益(EPS)の何倍か」を示す指標です。企業の稼ぐ力と今の株価を比較することで、その株が割安かどうかを判断します。

計算式:株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)

目安:

日本企業の平均はおおよそ15倍。10倍以下であれば「利益の割に株価が安いかも?」と見なされることがあります。

注意点:

ただし、PERが低ければ必ずお得というわけではありません。業績悪化や成長期待が低いなど、市場が冷ややかに見ている理由があることも。あくまで“数字の裏側”を読み解く視点が大切です。


PBR(株価純資産倍率)― 資産に対して株価は妥当?

PBR(Price Book-value Ratio)は、「株価が1株あたりの純資産(BPS)の何倍か」を表す指標です。企業が持っている純資産に対して、現在の株価が高いか安いかを測ることができます。

計算式:株価 ÷ 1株あたりの純資産(BPS)

目安:

1倍以下であれば、「資産に対して株価が割安」と判断されやすいです。

注意点:

ただし、純資産が多くても「稼ぐ力」が弱い企業の場合は、投資対象として魅力に欠けることもあります。資産と収益性、両面のバランスが重要です。

ROE(自己資本利益率)― 株主のお金をうまく使ってる?

ROE(Return on Equity)は、「株主が出資したお金を、どれだけ効率よく利益に変えているか」を示す指標です。つまり、投資家にとって「この会社はちゃんとお金を増やしてくれているか?」を見る物差しです。

計算式:純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

目安:

日本企業の平均は8〜10%程度。10%を超えると「効率的に稼いでいる企業」として高評価を受けやすいです。

ポイント:

ROEが高い企業は、資本をうまく活用して利益を生み出していると判断され、株主からの信頼も厚くなります。ただし、借入金でROEを引き上げている場合もあるため、財務のバランスも要チェックです。


自己資本比率 ― 財務の健康状態を見る

自己資本比率は、企業がどれだけ自分の資本(借金に頼らないお金)で経営しているかを見る指標です。会社の“財務体質の強さ”を測る際に欠かせません。

計算式:自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)

目安:

40%以上あれば健全とされます。逆に20%以下だと、借金に依存している可能性が高く、経済環境の変化に弱いリスクがあります。

ポイント:

急成長企業は借入を積極的に活用する場合もありますが、長期保有を考えるなら安定性も重要。バランスの取れた数字を見極めましょう。


配当利回り ― 株を持ち続けるメリットはある?

配当利回りは、「今の株価に対して、どれくらいの配当金がもらえるか」を示す指標です。インカムゲイン(継続的な収入)を重視する投資家にとっては、特に注目すべき項目です。

計算式:年間配当金 ÷ 株価 × 100(%)

目安:

2〜4%程度であれば「そこそこ高い」とされ、5%以上なら高配当とみなされることもあります。

注意点:

利回りが高すぎる場合は、業績悪化で減配するリスクもあるので要注意。「配当が良い=安心」とは限らないため、過去の配当実績や業績の安定性もチェックしておきましょう。

まとめ:数字を味方にして、投資の迷子から卒業しよう

株式投資は、感覚だけで乗り切るにはリスクが大きすぎる世界です。だからこそ、「数字を読む力」を身につけることは、長く投資を続けていくうえで大きな武器になります。

この記事で紹介した5つの指標——PER、PBR、ROE、自己資本比率、配当利回り——は、どれも企業を多面的に理解するための基本中の基本です。これらを押さえるだけで、「なんとなく良さそうだから買う」という曖昧な投資スタイルから脱却できます。

もちろん、最初はピンとこないこともあるでしょう。でも、気になる銘柄の指標を一つひとつ調べ、意味を読み解いていく習慣を続けることで、数字の背景にある「企業の姿」が少しずつ見えるようになってきます。

迷ったときは、今回紹介した5つの指標に立ち返ってみてください。それは、投資のブレを減らし、自信を持った判断をするための「地図」のような存在になるはずです。

さあ、あなたも今日から「数字が読める投資家」へ一歩踏み出しましょう。

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宅建士 AFP サウナ・スパ健康アドバイザー
不動産業とファイナンシャルプランナーの経験を活かし、「暮らしに+αを」をテーマに情報発信しているブログ運営者。 生活に役立つ知識やちょっと得するヒントを、“8つの末広がりの視点”でお届けします。 得意分野は、住まい選び・お金の知恵・副業のヒント・趣味のギターなど。 知識と経験、そして実際に使ってよかったモノやアイデアをリアルな視点でお届け中。 「+α=8(末広がり)」の意味と、 読んだ人の暮らしが少しでも前向きに広がるように、という思いを込めています。
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